介護業界就職のきっかけ

【介護業界就職のきっかけ】

 

今の会社を始めたきっかけ、創業の思いというものを文章にしようと思ったとき、なにから書き始めるか、迷いました。やはりこの業界に入った経緯から始めるのがいいだろうと思います。

この業界、はじめは福祉用具の販売をしている葬儀屋に就職したことから始まりました。それまでは喫茶店でのアルバイトと夏の海浜監視救助とそれに伴う赤十字活動という生活、それがある出会いで結婚することになりアルバイトからなにか仕事につかないといけない、というわけでいろいろ探し、結局、これからマーケットの拡大が期待できる高齢者に係わる仕事を探した結果、福祉用具販売という仕事でした。

 

【待遇】

 

就職前に聞いていた話と実際に就業したあとでの違いに驚きました。給与の詳しい説明がなかった、きかなかったこともあるのですが、社会保障に会社が加入しておらず、年金、健康保険は自分もち、雇用保険も加入していない会社でした。仕事面でも直属の上司は高齢で積極性はなし、部門長は空想に生きていて実務は不向き、そんな環境でした。

そんな環境で高齢者向け福祉用具販売に携わったので、基礎的な話はシルバー振興会主催の福祉用具専門相談員講習を受講し、その講習もいまはほとんど役に立っていない程度でした。いまの仕事に役立っているは就職する以前に行なっていた赤十字活動で行なっていた救急救命の指導での知識と技術です。この指導を行うために解剖学、病理学、生理学そして法医学の知識を独学したことがベースになっています。

 

【仕事の基礎】

 

仕事を始めても毎日がそれほど忙しいわけでもないので職場にあった高齢者に関する書籍は読破しました。自分で福祉六法を購入し高齢者福祉の制度に関しての知識を習得しました。いまもそうですが、その当時は措置による高齢者福祉でしたから法令の知識がなければ業務の理解ができないはずですが、職場でも競合他社の人もこの業界で働く人は制度に関する法令を読んでいないで仕事をしていることが不思議でした。

 

【ミスマッチな介護】

 

そんな環境で福祉用具の販売といっても配達が主な仕事ですが、高齢者のいる家庭に福祉用具、紙おむつを届けるときに福祉用具の使用方法を説明するのですがあわせて制度について聞かれたり、こちらから説明したり、家庭の様子や高齢者の状態を聞いたりという毎日でした。そのなかで疑問に思うことは、なんで使いもしない車椅子があるのだろう、なぜ体にあっていない車いすを使用しているのだろう、この家庭だったらヘルパー派遣があれば負担がかるくなるのになぜヘルパーの申請をしないのだろう、などなど、という疑問でした。どの診療科を受診すればいいのか、診療所のことも聞かれました。要は介護の情報が必要な人に伝わっていない、必要なものが必要な人に使われていない、不必要なものが届いている、いわば高齢者の状態と対策が適合していないことへの疑問がありました。

そんなときに勉強していたなかで公的介護保健制度やらケアマネジャーやらという噂を耳にしました。ケアをコーディネートする必要を感じていた私はこの公的介護保健制度に関心をもち、勉強をすることになります。その当時を振り返るとシンポジウムやらセミナーやら熱気があふれていました。必ずフロアから質問があり、講師の呼びかけにフロアが応えるという雰囲気で皆がこの制度に期待をしているのがよくわかりました。